2006年 7月17日 中国新聞朝刊
【掲載記事内容】
「カバディにとりつかれて」
「カバディをやったら、宿題免除!」
そんな単純な言葉で、この競技を始めたのが今から十年前。
当時、通っていたビジネス専門学校の恩師の一言がきっかけだった。

広島で競技人口を増やしたかったようだ。

カバディは、南アジアで盛んなスポーツだ。特にインド、パキスタン、バングラディシュでは、子どもたちが街中でカバディをしながら遊んでいる風景がよく見られる。

もともと、狩猟目的で発達したと言われる競技だが、道具もお金も一切いらない。人と場所があればどこでもできる。

簡単に言えば、鬼ごっことドッジボールを足したような競技。

最初は、宿題から逃れるための苦し紛れに始めたつもりがいつのまにか、魅力にとりつかれていた。一九九四年の広島アジア大会をきっかけとしたカバディ人気も手伝い、当時の広島県内登録チームは、五チームあった。
しかし、今では二チームとなってしまった。

学生時代は、泥と汗にまみれながら日が暮れるまで没頭した。

日が落ち、辺りが暗くなっても街灯の下で練習を続けた。とにかくうまくなりたかった。指導してくれる人もいなかった。すべてが手探り状態だった。結局、練習したかいもなく、専門学校に在籍中は一度も勝利することもなく卒業した。

あれから十年。その時の仲間と今、後輩の指導にあたっている。それとは別に、この競技をより多くの人たちに知ってもらうため、アジア大会以降ずっと続けている出前講習会に東奔西走している。

今思えば、これが自分に与えられた宿題だったのかもしれない。

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